修復
古い仏像や漆工品には新調品にはない味わいがあります。
我々が歳を重ね人間としての深みを増すように
「もの」も時を経ることで重みを増していくのです。
その昔につくられた物がこの現代にまで受け継がれているのには様々な理由があります。
美術的価値、宗教的価値、歴史的価値等々。
例えばお寺やお仏壇に安置されている仏像はただなんとなく残ってきたわけではなく、
お寺さんや檀家の人たち並びに地域の人々の厚い思いがあってのこと。
つまりはその時代その時代の人々が大切に想い愛を持って接していたからこそ、
今日まで残っているのです。
そうしたものを汚れて傷んだままにしておくのはもったいないことだと思いませんか?
かたちあるものはいつしか壊れて無くなってしまう運命にあります。
修復が満足に出来ない状況になってからではもう遅いのです。
修理がきくうちに直してあげることが「もの」にとっては幸せなことでしょう。
藤岡巴堂では、修復の仕事を単に元通りに直すだけでなく
「先人たちが大切にしてきた心を、次の世代に伝えるための手助けをするもの」
と考えております。
未来永劫おまいりしていただけることを考えて修復いたします。
仏像修復には様々な直し方があります。
1.制作当時の姿を再現する新調仕上げ
2.制作当時の姿を復元しながらも永い年月の経過を表現する古色仕上げ
3. 現状維持を目的とした部分的な修復(文化財修復)
弊社では施主様の意向をお聞きしながら、仏像の現状と照らし合わせ、方針を決めていきます。
ここでは1の修復方法を説明します。
仏像修復の方法
※Ⅳ、Ⅴは都合上別の仏像の写真を使用しております。
太鼓をはじめ、厨子、神輿、伎楽面など漆・金箔をはじめとする漆工品全般の修復。
部分修理から全体修理まで、そのモノの価値を判断し修復致します。
机、漆器など漆・金箔をはじめとする漆工品全般の修復。
部分修理から全体修理まで、そのモノの価値を判断し修復致します。
漆芸の本場、輪島で修行していた技術者たちが修復にあたります。
割れてしまった思い出のモノを再生いたします。
「大事に使ってきたものをこれからも大事に使っていきたい」
そういう気持ちを伝統技術により具現化いたします。
欠け・接着修復事例